吾輩は糖尿病である
若いころは体を動かしていたこともあって健康を維持できてたが
中年に差し掛かり健康診断で糖尿注意を言い渡された
それでも長年、注意だけで済んでいたわけだがこれが良くなかった
実際には水面下で進行し取り返しがつかない状態になっていた
後で分かったことだが、私は遺伝子に問題があり普通に暮らしていたら
高確率で糖尿病になる運命だったのだ
これがずっと注意で済んでいたのにも理由があった
健康診断の方法というか流れというか手順の問題だ
血液検査でHbA1cを測定していれば発覚していたのであろうが
尿検査のみであったため軽度の反応しか出ていなかった
最大の理由は胃レントゲンである
35歳以上から項目が増えたのだが
前日の夕食後は水しか飲めない
当日は朝から水すら飲めない
検査で引っかかると嫌だったので夕食は早めに消化の良いものを
軽く食べるだけにとどめていた
そして、レントゲン車が1台しかない上に従業社員が多いこともあって
なかなかに検査の順番が回ってこない
ひどい年は昼を回ることすらあった
そしてレントゲンが終わってから採尿になるわけだが
前夜から水分控えめで朝から水抜き状態では出るものも出ない
なので水をがぶがぶ飲んで無理やり尿を輩出した
血糖値は当然下がるよね
17時間ぐらい何も食べてないんだから
それでも軽度の反応が出てた時点でやばかったんだよね
そんな訳でずっと+1とかの注意だけで長年過ごしていて
ある時しっかりした病院でちゃんと検査したらとんでもない結果が出た
この時点ですい臓は弱り切っていてインスリン抵抗性も上がっていて
どうにもならないような状態になっていた
糖尿病が発覚してからは医者の指示に従いまじめに治療に努めたが
まったくと言っていいほど結果が出なかった
まず、薬の効果が低すぎた
毎週薬の量が増やされて最終的に最初の6倍の薬が処方された
薬局でもらう紙袋がパンパンでフタが閉められなかった
これが一週間分とか冗談だろうとしか思えなかった
食事の量も異常なほど減らした
一日の摂取カロリーを1000kcal以下に抑えて
運動もしっかりとするようにした
これだけやってもギリギリ許容範囲と言う状態だったのだ